米・英・業界団体の統合、動き出すのか? INXとDSDC Network
読者の皆さま、こんにちは。
今回はアメリカとイギリスの業界団体のコラボについてご紹介します。
そしてそれは、2023年に発表された「INXとDSDC Network」にも関連があるのではないかと思い紹介します。
当ニュースレターでは INXとDSDC Networkの提携について、複数回取り上げました。過去記事は以下リンクから参照ください。
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INXとDSDCによる「デジタルADR」の仕組みだけでなく、この技術的な統合を支える「規制の枠組み」においても、米英間で歴史的な進展が見られました。
米国の有力な業界団体「Digital Chamber」と、英国の「CryptoUK」が正式に統合され、大西洋を跨ぐ統一された政策提言プラットフォームが誕生しました。
これは、単なる団体の合併ではなく、世界最大の金融市場である米英が、デジタル証券のルールメイキングにおいて「同期」を始めたことを意味していると思います。
1. 米英業界団体の統合による「グローバル政策ネットワーク」の誕生
2025年12月、英国最大の業界団体CryptoUKが、ワシントンD.C.を拠点とするThe Digital Chamber(デジタル商工会議所)の傘下に加わることが発表されました。
この統合により、両団体は「一つの声」として米英両政府および規制当局に対し、責任あるイノベーションを促進するための政策提言を行っていくことになります。特に、デジタル資産の定義や取引ルールが国ごとに異なる現状を是正し、クロスボーダーでの市場形成を阻害する規制の壁を取り払うことが最大の目的です。米英の規制当局が「未来の市場のための大西洋横断タスクフォース」を設置する中、民間側もこれに呼応する形で、国境を越えたロビー活動の基盤を完成させました。
・ポイント1: 規制の「相互承認」に向けた強力な推進力となります。米英の業界団体が一体化することで、例えば英国企業が米国市場でデジタル証券を発行する際のコンプライアンス基準を共通化し、二重規制のコストを削減するための具体的なガイドライン策定を主導します。
・ポイント2: グローバルな業界標準の確立を加速させます。断片化していた各国のロビー活動が統合されることで、デジタル証券のライフサイクル管理やカストディ(保管)に関する技術規格が、米英の主要金融機関の間でデファクトスタンダードとして定着しやすくなります。
2. 英米当局による「未来の市場」に向けたタスクフォースの始動
・ソース:Transatlantic Taskforce Signals a New Era of UK-US Crypto Regulatory Cooperation - Morgan Lewis
英国財務省と米国財務省は、デジタル資産および資本市場の連携を深めるため「Transatlantic Taskforce for Markets of the Future」を設立しました。
このタスクフォースは、FCA(英金融行為規制機構)やSEC(米証券取引委員会)、CFTC(米商品先物取引委員会)といった主要当局が参加し、デジタル資産に関する法的枠組みの整合性を検討します。
具体的には、資金調達の際の摩擦を軽減し、デジタルの利点を活かした国境を越えた資本移動を可能にするための「共通の配管」を構築することが目的です。
この動きは、先に述べたINXとDSDCが進める「デジタルADR」のような実務的なソリューションに対し、法的な安定性を担保する極めて重要な「官」のバックアップと言えます。
・ポイント1: 「規制のサンドボックス」を越えた実務への適用が始まっています。単なる実験ではなく、既存の金融システムにデジタル資産をいかに組み込むかという実利的な議論が中心となっており、2026年半ばまでには具体的な規制ルールが公表される見通しです。
・ポイント2: 資本調達の効率化が最大の焦点です。特に中堅企業や海外企業が米英両方の市場から同時に資金を調達できるよう、開示ルールやガバナンス要件の「相互乗り入れ」を模索しており、これが実現すればデジタル証券の流動性は爆発的に向上する可能性があります。

