国際送金サービス;MoneygramとStellar、Cheesecake Labsの協業。見え隠れするIBM、Stronghold(SHx)の存在
1) Moneygramは2024年6月までにデジタルウォレットを市場投入
2) GMOあおぞらネット銀行は2024年7月までにステーブルコインDCJPYを発行
3) 両社に見え隠れするStellar財団、IBM、Stronghold(SHx)
★ひと言★
全銀ネットへの不信感、2024年の新札発行、デジタルなお金への誘導は始まっている!?
今回は国際送金サービス;MoneygramとStellar財団の関係を示す海外記事を発端に、Cheesecake LabsやStronghold(SHx)、IBM、そしてIBM出身者の多いGMOグループのつながりを紹介します。
2024年にデジタルなお金の展開が世界でも日本でも目立ってきている今、そして2023年も残り3ヶ月となった今、偶然(?)にも日本の全銀ネットのシステムトラブルが発生し、既存の金融インフラへの不信感が生じています。(日本は2024年に新札発行も控えています)
今回紹介するつながりをみることで、「世界中どこでも使えるデジタルなお金」、「世界で統一的に使えるお金」に向けてさまざまな企業が取り組んでいること、そしてその取組みと展開は2024年にも大きく進むことがわかります。
1. 国際送金サービス; Moneygramとは
Moneygramとは、国際的送金ネットワークサービス企業。
マネーグラムでは、 200 以上の国や地域でお金を送ったり受け取ることができ、代理店の数は 350,000 店、さらに世界中の 40 以上の銀行口座に直接送金することも可能。
モバイルウォレット(ケニア、タンザニア、ルーマニアの M-Pesa 口座やジンバブエの Econet 口座)に送金することもでき、 つまり、世界中どこにいてもマネーグラムを使えば、お金を送ったり受け取ることができる。
MoneyGramは創業をさかのぼると、80年以上にわたって世界中のユーザーにサービスを提供してきた。Travellers ExpressとしてスタートしたMoneyGramは、1998年MoneyGram Internationalという名称で事業を再スタートしてきた。
本社はアメリカ、日本では SBI レミット株式会社がサービスをおこなっている。
2. 2024年はじめに向けて、ステーブルコインを使用するデジタルウォレットの計画を発表
2023年9月、Moneygramはステーブルコインを使用するデジタルウォレットの計画を発表した。このウォレットは 2024 年 6 月まで無料サービスとして提供される予定。また、このデジタルウォレットは、Stellar Development Foundation (SDF) と協力して進められている。
Stellarのwebサイトにも、以下のような専用ページが設けられている。
ユーザーは銀行口座を必要とせずに、Stellar USDC 経由でデジタルウォレットに現金を入金または引き出しできるようになる。
3. Cheesecake Labsとも協業
上掲のLedgerInsight記事によると、MoneygramはCheesecake Labsというアプリ開発会社とも協業し、デジタルウォレットの開発を進めている。
Cheesecake Labsトップページには、Singularity University(シンギュラリティ大学)やStellar、メルカドリブレ、製薬企業MERCKなどの協業企業名が並んでいる。
Cheesecake Labsの過去ポートフォリオの中には、Stellar Aid Assistの実績も掲載されている。
Stellar Aid Assistにより、人道支援組織は、緊急に必要な現金支援を迅速、手頃な価格、透明性を持って提供できる。人々はリモートでデジタルドルを受取り、自己保管のモバイルデジタル ウォレットに保持することができる。
関連する過去記事は以下より参照;
4. Singularity Univ.とStellarときたら、Strongholdを連想
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- 5. StrongholdはStellarだけでなく、IBM World Wireが大きく関与
- 6. GMO系 GMOあおぞらネット銀行、2024年7月にもデジタル通貨DCJPYを発行へ
- 7. GMOはIBMとのつながりが多い
- さいごに
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