SICPAは中央銀行との大きく長い接点をもち、紙幣だけでなく、模造品防止そしてデジタル国家の基盤までもサポート。SICPAとINXの気になる今後のゆくえ。
1) 2022年12月、SICPAとINXが戦略的パートナーシップを発表
2) 2023年9月、合弁会社 Nabatechの設立を発表
3) 1927年創業のSICPA、その事業とは
★ひと言★
INXという社名の由来は、INternational Exchangeかもしれないし、INK(インク,INX)かもしれない
2022年6月にSICPAとINXが、拘束力のない覚書を交わし、そして同12月には正式なパートナーシップが発表されていました。
そして2023年9月に、合弁会社 Nabatechの設立が発表され、ますますINX社およびINXトークンに対する期待は高まるばかりです。
今回はSICPAの事業とグローバルな影響力について整理いたします。
1. 2022年12月、SICPAとINXが戦略的パートナーシップを発表
2022年12月に、INXとSICPAは世界中の中央銀行デジタル通貨ソリューションを推進すべく、戦略的パートナーシップを提携しました。
「世界の中央銀行の80%以上がすでにCBDC(中央銀行デジタル通貨)導入を検討している」ともいわれております。
ちなみに世界の中央銀行は180以上あり、その一覧は以下URL(日銀サイト)から参照することができます。
暗号資産とセキュリティトークンを取り扱うINXが、さらに将来の法定通貨として置き換わっていくであろうCBDCにまで事業を拡大することが明るみとなり、INXに注目する方々の中でおおきな注目を集めました。
2. 2023年9月、合弁会社 Nabatechの設立を発表
先日、2023年9月11日に、SICPAとINXが合弁会社「Nabatech」の設立を発表しました。すでにNabatechのwebサイトも公開されております。
この合弁会社Nabatechの設立発表にあたり、SICPA社webサイトでは以下のように説明されています。
ポイントをおさえて、箇条書きにします;
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Nabatech は、世界中の政府と中央銀行による先駆的なソブリンデジタル資産エコシステムの構築を支援するために設立された。
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スイスに設立されたNabatechは、分散型台帳技術 (DLT) インフラストラクチャとデジタル ID 技術を組合せ、CBDCの実現に必要な要件を満たしている。
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これにより、中央銀行がデジタル戦略を実行するための安全で拡張可能な枠組みを提供することができる。
ちなみに、上掲のNabatechのWebサイトは「https://nabatech.co/」となっております。
前回ニュースレター記事で紹介した「.co」です。当ニュースレター独自の深読みではありますが、再度参照してみてください。
3. SICPAとは
ここからは「SICPA」という、一般人の多くは知らないであろう企業について整理します。INXの存在を知らなければ、SICPAについて知ることも無かったのだろうと思います。
(以下の情報についてはswissinfo.chを参考とさせて頂きました)