INXとSiebert、RWAプロジェクトの導入に関する紹介契約を締結!(2024年8月) Siebert社は長い歴史をもつ仲介業、資産管理を提供するグローバル企業
読者のみなさま、いつもニュースレターをご覧いただきありがとうございます。
先日11月19日に下記INXの記事を配信したことで、ようやく読者数が100名を突破し、130名を超えました!お礼申し上げます。
上記の記事で、INXと関係性のある企業を図示したものを掲載しました。
その中で、これまで調べることができていなかった企業を今回は整理したいと思います。
今回取り上げる企業は、「Siebert社」(シーバート社) です。
抜粋; INX関連図 (バックナンバー記事より)
INXはSICPA(世界中の中央銀行と接点をもつ特殊インク・セキュリティ会社)と合弁会社Nabatechを設立しており、それだけでもものすごいことですが、今回調べた Siebert社(シーバート社) もこれまたすごい歴史をもつ企業です。
(参考; SICPA, Nabatech関連.過去記事)
それでは Siebert社について調べた内容を整理していきたいと思います↓↓
2024年8月7日のプレスリリース「SiebertとINX、オンチェーンのリアルワールドアセット(RWA)プロジェクトの導入に関する紹介契約を締結」
和訳 (Google翻訳);
・伝統的な金融とデジタルイノベーションの溝を埋める動きとして、 The INX Digital Company, Inc. は、ブローカーディーラー子会社で規制対象のリアルワールドアセット取引のリーダーであるINX Securities, LLC (FINRA & SIPC会員) を通じて、伝統的な金融サービスの著名人でSiebert Financial Corp. (NASDAQ: SIEB) の完全子会社であるMuriel Siebert & Co., LLC (FINRA & SIPC会員) (以下「Siebert」) との戦略的提携を発表しました。
・このコラボレーションは、オンチェーンのリアルワールドアセット (RWA) 投資機会をSiebertの長年確立された関係に拡大する上で重要なマイルストーンとなります。
・この提携により、Siebertの広範な顧客および/または潜在的な発行者のネットワークは、RWAのプライマリー発行およびセカンダリー取引のためのINXの最先端のマーケットプレイスに接続できるようになります。
・SiebertのINXへの紹介により、これらの関係はINXの革新的なRWAトークン化機能を活用し、エンターテインメント、スポーツ、世界的なスポーツフランチャイズなどの注目度の高いセクターを含む新しい投資の可能性領域を提供できるようになります。
・SiebertとINXは、従来の金融サービス関係と最新のデジタル資産機会を融合することで、投資環境の再定義に貢献する態勢を整えています。
・この紹介関係により、従来の金融サービスからブロックチェーン技術のダイナミックな世界への架け橋が実現し、デジタル証券やトークン化された資産機会を活用するための安全で規制された経路が導入されます。
・INXのCEOであるシャイ・ダティカ氏は、
「Siebertとの提携は、伝統的な金融世界とデジタル金融世界の融合に向けた重要な一歩です。Siebertの広範な顧客基盤と関係性へのアクセスを開放することで、INXは投資機会の範囲を広げ、これまで未開拓だった分野へのアクセスを提供します。
このコラボレーションは、金融包摂とイノベーションへの当社の取り組みを強調し、RWAトークン化の新時代への道を切り開きます」
と述べています。
・Siebert Financial Corp. のCEOである John J. Gebbia 氏は、次のように付け加えています。
「INX とのこの紹介契約の締結は、最高水準のコンプライアンスとセキュリティを維持しながら金融イノベーションを推進するという Siebert のビジョンと完全に一致しています。
この提携により、Siebert は、RWA トークン化資産への投資のための規制された信頼性の高いプラットフォームを顧客と金融セクターの関係者に紹介し、投資体験を向上させ、デジタル経済における機会を拡大することができます。」
このコラボレーションにより、Siebert 社は新興のブロックチェーン技術の分野に進出するだけでなく、デジタル資産取引の先駆者としての INX 社の地位を強化し、従来の投資手段とデジタル投資手段の統合に新たな基準を確立します。
(以上がプレスリリースの和訳)
Muriel Siebert & Co., LLC とは
Muriel Siebert社は、親会社「Siebert Financial Corp.」の子会社のひとつ。
下図のFINRA登録資料をみると、12の事業を行なっている.
(参考) FINRAとは;
・Financial Industry Regulatory Authorityの頭文字をとったもので、投資家保護や証券取引の透明性の確保、不正行為の摘発などを目的に、米国において証券会社などの行動を監視・規制する組織。政府機関ではなく非営利の民間協会として運営されている。
・米国の証券仲介ブローカー業務を行う団体はFINRAに登録し、認定を受ける必要がある。違反行為に対しては罰金や業務停止などを課し、投資勧誘広告内容のチェック、個人投資家向けの投資教育、投資に関わる争議の仲裁も行っている。
[Muriel Siebert社の事業]
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フロア業務以外の取引所手数料業務に従事する取引所会員
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ブローカーまたはディーラーが店頭(OTC)で企業有価証券のインター・ディーラー・マーケットを行うこと
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ブローカーまたはディーラーが店頭(OTC)で企業の株式を小売すること
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社債を販売するブローカーまたはディーラー
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引受証券会社または販売グループ参加者(投資信託以外の法人証券)
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投資信託販売業者
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米国政府証券ブローカー
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地方証券ブローカー
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変額保険または年金を販売するブローカーまたはディーラー
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プット&コール・ブローカー、ディーラー、オプション・ライター
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有価証券の私募
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その他 - 手数料再取得事業
上記の事業内容のように、Muriel Siebert社は「金融商品仲介業」(証券仲介業) を行っている。
上記11.の「有価証券の私募」も扱っていることにも注目したい。
[私募とは; ]
・株式や公社債などの有価証券を発行する際、特定少数の投資家を対象に募集すること。
・通常は50人未満の投資家を対象する場合をいいますが、証券会社や銀行、保険会社などの適格機関投資家のみを対象にする場合は、人数に関係なく私募として扱われます。
「金融商品仲介業」(証券仲介業)
・金融商品"仲介業"は、証券会社などの金融商品取引業者等の委託を受けて、「有価証券の売買等の媒介」や「有価証券の募集もしくは売出しの取扱い」などを行う。
・特定の証券会社に属さず、独立・中立的な立場で資産運用のアドバイスを行う。
・金融商品仲介業者の業務内容は、取引の勧誘や仲介、申込みの受付等に限定され、契約当事者とはならないため、顧客はあくまでも委託元の証券会社等と契約することになり、顧客の口座は委託元の証券会社等が管理することになる。
(参考; 野村證券webサイト)
SiebertとINXの提携を図示!
上記の「金融商品仲介業」の概要をイメージしながら、2024年8月にプレスリリースされた、SiebertとINXの関係性を図示してみると以下のようになると思われる。
この記事は無料で続きを読めます
- 親会社の「Siebert Financial Corp.」とは
- Siebert Financial Corp.が提供する20のサービス群
- Siebert Financial Corp.のパートナー
- 「The Finest Credit Union」(ニューヨーク州警察官・法執行機関職員信用組合)
- 「NY Bravest FCU」(ニューヨーク州消防士信用組合)
- Siebert社が提供するポートフォリオパターン
- さいごに
- 注意点
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